窓ガラスの知識

賃貸マンションの窓ガラスの交換費用って家主負担?借主負担?

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賃貸マンションに住んでいて、

「うっかり窓ガラスを割ってしまった」

「何もしていないのに窓ガラスにひびが入っている」

などでお困りの方はいませんか?

自分が所有する物件であれば、窓ガラスの修繕費用はもちろん自分持ちです。
しかし、賃貸の場合は、窓ガラスが割れた理由によって交換費用を家主が負担するケースと借主が負担するケースがあります。

どういった場合であれば、家主が交換費用を負担する義務があり、借主が負担しなくて済むのでしょうか?
また、実際に割れてしまった場合には、まずはどこに連絡すべきでしょうか?
今回は、賃貸マンションの窓ガラスが割れた場合の費用負担や対処法について解説します。

借主に過失がなければ家主負担・過失があれば借主負担

賃貸マンションの窓ガラスが割れてしまった場合、借主と家主のどちらが費用を負担するかは、窓ガラスが割れた理由によって決まります。

「借主に過失がなければ家主が支払い、過失があれば借主が支払う」

これが、賃貸マンションで窓ガラスが割れた場合の費用負担の原則です。
賃貸借契約書に窓ガラスなどの修繕についての特約がなければ、この原則に基づいて費用を負担する人が決まります。
また、借主に過失があった場合でも、加入している火災保険が適用できる場合があります。

借主に過失がなく家主負担になるケース

家主が交換費用を負担するケースをみていきましょう。

賃貸物件の修繕について、民法第606条1項では以下のように定められています。
「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う」

つまり、家主は部屋を適切な状態で借主に使用させる義務があります。
このため、衝撃を与えていないのに窓ガラスにひびが入ったケースなど、借主に過失がない場合は、家主が修理して交換費用を負担しなければなりません。

家主負担になるケースには、以下のようなものがあります。

熱割れ

「衝撃を与えなければガラスは割れない」
と思っている方が多いかもしれませんが、自然に割れてしまうケースはよくあります。
そのひとつが、窓ガラスの温度差によって発生する「熱割れ」と呼ばれる現象です。

窓に直射日光が当たると、その部分が熱を吸収して膨張します。
一方で窓ガラスの周辺部は、サッシに覆われているため日光を受けず、ガラスの熱がサッシに吸収されるため膨張しません。
こうした温度差がガラスに強い負荷をかけ、窓ガラスにひびが入る熱割れが起こります。
また、熱割れは室内と室外の温度差によっても起こる場合があります。

錆び割れ

「錆び割れ」も熱割れと同じく、衝撃を与えていないのに窓ガラスが割れてしまうケースです。
窓ガラスには、破片が飛び散らないようにガラスの中に鉄線が入っているものがあります。
この鉄線が水分や経年劣化の影響で錆びると、鉄線が膨張して周囲のガラスに強い圧力をかけ、窓ガラスが割れてしまう場合があります。

熱割れや錆び割れの発生には窓ガラスの劣化が関係しており、借主の責任ではありません。
こうしたケースでは、借主が交換費用を負担する必要はありません。

台風・地震などの自然災害

窓に衝撃が加わって割れた場合でも、家主負担となる場合があります。
例えば、急に発生した竜巻で窓ガラスが割れたケースや、地震でサッシが歪んで割れたケースが該当します。
こうした自然災害で窓ガラスが割れた場合は、家主が修繕費を負担する必要があります。

ただし、自然災害が原因であっても、借主の過失がある場合は借主負担になります。
例えば、窓の付近に山積みにしていたものが地震や台風で倒れて窓ガラスが割れてしまった場合は、借主の過失と判断される可能性が高いです。
また、台風が近づいているのに雨戸を閉めなかった場合なども借主の過失になるため、借主が修繕費を負担する必要があります。

第三者が壊した場合

借主以外の第三者が窓ガラスを壊した場合も、家主に修繕の義務があります。
例えば、泥棒が窓ガラスを割って侵入した場合や、誰かが窓に石を投げた場合などが該当します。
もちろん、窓ガラスを割った犯人がわかれば、家主は犯人に対して費用を請求して支払わせることができます。

以上のように、借主の過失や故意によって割れたのでなければ、民法の規定に基づき、窓ガラスの修理費用は家主が負担します。

借主に過失がある場合は借主負担

「家具を移動させていたら窓ガラスに当たって割れてしまった」
「子供が強くぶつかって窓ガラスにひびが入った」
こうした借主側の過失によって窓ガラスが破損した場合は、借主が費用を負担しなければなりません。

「借主に過失がなければ家主負担、過失があれば借主負担」
これが賃貸マンションの窓ガラス修繕費用の原則です。

窓ガラスが割れてしまったらどうすればいい?

窓ガラスが割れた際に最も重要なのは、落ち着いて対処することです。
慌てていると割れたガラスでケガをする恐れもあり、冷静な判断ができずに支払う必要のないお金を払ってしまうことにもなりかねません。
まずは落ち着いて、以下の手順に従って対処しましょう。

管理会社に連絡する

まずは、マンションの管理会社に連絡しましょう。
賃貸マンションは家主から借りているものであり、勝手に窓ガラスなどを交換してはいけません。
管理会社に連絡すれば、管理会社が家主にも伝えてくれます。

また、賃貸マンションの場合は、修理を依頼できるガラス業者があらかじめ決まっているケースがあります。
それ以外の業者に依頼して不適切な窓ガラスに交換した場合、退去時に再度交換費用を請求される可能性があります。
賃貸マンションの場合は、慌てて修理業者に依頼することなく、まずは管理会社に連絡しましょう。

その際には、自分の過失で割れたのでなければ、管理会社に必ずそのことを伝えましょう。
伝えないでいると、費用を請求される場合があります。

借主負担の場合は保険会社にも連絡

自分の過失で窓ガラスを割ってしまった場合は、加入している火災保険が適用されるケースがあるため、管理会社の後に保険会社にも連絡します。
火災保険の契約に「借家人賠償責任保険」という保障がついていて、「破損・汚損」にも適用される内容であれば、窓ガラスの修理にも保険が使えます。
契約内容については、保険会社に確認しましょう。

連絡先は、保険の契約書類を見るか、管理会社に聞けばわかります。
最初に連絡した管理会社からも、保険会社に連絡するように言われるのが通常です。
保険会社に連絡すると、「保険が適用可能か」、「費用がいくらかかるか」を確認するために、以下の内容を聞かれます。

・窓ガラスが割れた日時
・割れた理由
・窓ガラスの種類とサイズ

保険の契約内容にもよりますが、不慮の事故で割れた場合は基本的に保険が適用されます。
しかし、自分で意図的に割った場合は保険が適用されません。
また、契約している保険に免責金額が設定されており、窓ガラスの修繕費がその免責金額を下回っている場合は、保険金はおりません。

免責金額とは、保険事故が起きた際に契約者が自己負担しなければならない金額のことです。
例えば、免責金額が3万円の契約の場合、仮に修繕費が10万円であれば7万円の保険金が支払われ、3万円を自己負担します。
修繕費が3万円以下の場合は、全額自己負担です。

賃貸マンションの窓ガラスの場合、修繕費の相場は1万円~2万円程度です。
免責金額が設定されている保険に加入している場合は、費用が全額自己負担になるケースが多いでしょう。

修理業者と日程調整して窓ガラスを交換

修理業者があらかじめ決まっていれば、管理会社から連絡してもらえます。
また、保険会社が修理業者を手配する場合もあります。
以上のケースが多いですが、そうでなければ自分でガラス業者に依頼します。

窓のサイズや業者にもよりますが、修理費用は1万円~2万円程度です。
出張費などがかかる業者もあるため、見積もりの段階でしっかりと内訳を確認しましょう。

作業時間は、窓の状況や周囲の作業スペースの関係で大きく変わります。
簡単に取り替えられる場合や作業しやすい場所であれば1~2時間程度で終わりますが、状況によっては時間がかかります。
作業には一度現場をみる必要があり、即日対応は難しいケースが多いです。
時間の余裕のある日に修理を依頼しましょう。

交換までに時間がかかる場合は応急処置しておく

業者が来るまでに時間がかかる場合は、ダンボールやビニールシートで窓の穴をふさぎ、応急処置しておきます。
こうした応急処置を行わないと、風や雨でガラス片が飛んでしまい危険です。
修理業者が来るまで、ケガをしないよう細心の注意を払いましょう。

窓ガラスが割れた理由を説明する際の注意点

賃貸マンションの窓ガラスが割れた場合、管理会社や保険会社、修理業者に対して割れた理由を説明する必要があります。
その際には、いくつかの注意点があります。

自然に割れた場合はそのことを明確に伝える

前述の通り、借主の過失でなければ借主が費用を負担する必要はありません。
自然に割れた場合はそのことをはっきりと伝え、家主に修理してもらいましょう。
借主に過失がなくても費用を請求されるケースがありますが、支払う必要はありません。

また、民法608条1項には以下のように規定されています。
「賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる」

つまり、自然に窓ガラスが割れて借主がその修理費用を支払った場合、家主に対してその費用を請求できるということです。
万が一修繕費用を立て替える必要がでた場合でも、必ず家主にその費用を請求しましょう。

割れた状態の記録をとっておく

熱割れや錆び割れなどによる損傷が軽微な場合は、すぐに交換せずに後日や退去時に修理を行うケースがあります。
また、自然に割れた場合でも家主がなかなか対応せず、やむを得ず修理費用を立て替える必要がでてくるかもしれません。
そうした場合は、窓の損傷状態を撮影して、しっかりと記録を残しておくことが大切です。
自然に割れたという証拠を残しておけば、後日の費用請求を避けることができ、家主から費用が支払われないなどのトラブルの解決にも役立ちます。

自分の過失で割れた場合は正直に言う

窓ガラスが割れた原因は、プロが見ればすぐにわかります。
修繕費を払いたくないからといって、自分の過失で割れたものを「自然に割れた」などとウソをついてはいけません。
過失で割れた場合は、正直にそのことを伝えましょう。

まとめ

賃貸マンションの窓ガラスが割れてしまった場合は、割れた理由によって借主が交換費用を負担するかどうかが決まります。
「借主に過失がなければ家主が払い、過失があれば借主が払う」
これが原則です。

自分に過失がなければ家主が費用を負担してくれますし、自分の過失であっても保険が適用される場合があります。
賃貸マンションの窓ガラスが割れた場合は落ち着いて対処し、まずは管理会社に連絡しましょう。

借主に過失がなくても費用を請求されるケースがありますが、支払う必要はありません。
毅然と対応し、家主負担で修理してもらいましょう。

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