「天窓にひびが入っている…」
「天窓のガラスを交換したいけどどうすればいい?」
そんな悩みや疑問を感じている方はいませんか?
天窓は、建物の屋根部分に取り付けられている窓で、「トップライト」とも呼ばれます。
天窓は日常生活で物がぶつかる機会の少ない窓ですが、衝撃を与えていなくても自然にガラスが割れてしまう場合があります。
今回は、天窓がどういった窓なのかといった基礎知識から、天窓のガラス交換を行う場合の作業の流れ、業者に依頼した場合のガラス交換費用まで、詳しく解説します。
もくじ
天窓とは?
天窓とは、建物の屋根に取り付けられている窓のことで、主に採光目的で設置されます。
天窓には、開閉のできないFIX窓と、換気にも利用できる開閉式のものがあります。
高い場所に設置されている開閉式の天窓には、棒状のフックのようなもので開閉する製品や、スイッチやリモコンで操作する電動式の製品があります。
天窓のメリット
天窓には、以下のようなメリットがあります。
・採光に優れており部屋が明るくなる
・開放感がありデザイン性と居住性が向上する
・開閉式の場合は換気性能が高い
・照明のための電気代が節約できる
・開放していても防犯面の不安がない
特に採光面や換気性能の高さ、デザイン面での評価が高く、多くの住居で天窓が採用されています。
天窓を設置すると住居の価値が上がるともいわれており、リフォームで後から設置するケースも多くみられます。
天窓のデメリット
多くのメリットの一方で、天窓にはデメリットもあります。
・雨漏りのリスクが高まる
・夏の日差しで室温が上がりすぎる場合がある
・雨の音が強く聞こえる
・壁よりも断熱性能が低く冷暖房効率が下がる
・窓の掃除がしにくい
・設置費用が高額
・定期的なメンテナンスが必要
窓ガラスや防水技術の進歩により、断熱や雨漏りに関しては以前よりも大幅に改善されています。
しかし、屋根に比べれば断熱性能や雨漏りを防ぐ性能は劣ります。
また、天窓の防水性能は経年劣化によって低下するため、業者による定期的なメンテナンスが不可欠です。
天窓を設置する場合には、こうしたメリットとデメリットをよく考慮する必要があります。
天窓のガラスが割れる場合がある
天窓のガラスには強度の高いものが使用される場合が多く、物がぶつかることもあまりありません。
しかし、天窓が割れるケースは珍しくありません。
熱割れ
よくあるのが「熱割れ」による破損です。
窓ガラスのうち日光が直接当たる部分は、熱を吸収して膨張します。
その一方で、サッシに組み込まれている周辺部のガラスには日光が当たらず、サッシが熱を吸収するため低温のままです。
こうした温度差によって強い負荷がかかると、ガラスにひびが入る熱割れが起こります。
天窓は日光が特に強く当たるため、熱割れが起こりやすいタイプの窓です。
特に防火用の網入りガラスやフィルムを貼り付けてある場合は、ガラス温度が上昇して熱割れが起こりやすくなります。
また、ガラスの近くにブラインドなどがあると、ガラスとの間に熱がこもりやすく、熱割れのリスクが上がります。
天窓の熱割れを防ぐためには、フィルムの使用を控えて、ブラインドなどを設置する場合にも距離に注意する必要があります。
錆び割れ
窓ガラスの種類のひとつに、破片の飛散を防止するためのワイヤーが入った網入りガラスがあります。
このワイヤーが水分の影響や経年劣化で錆びると、膨張して周囲のガラスに圧力をかけ、ガラスにひびが入ります。
天窓のガラスは飛び散ると危険なため、網入りガラスが使用されているケースも多いです。
網入りガラスが使用されている天窓は、錆び割れによる破損が起こる場合があります。
天災などによる破損
こうした自然に割れるケースとともに、衝撃によって天窓が割れる場合もあります。
例えば、台風や竜巻で物が飛んできたケースや、地震による衝撃などがあります。
天窓のガラスが破損したらどうすればいい?
天窓のガラスが破損した場合の修理についてみていきましょう。
天窓が破損すると雨漏りの恐れがあり、早めに修理する必要があります。
火災保険が適用できるかチェック
天窓が割れた理由によっては、火災保険が適用される場合があります。
加入している火災保険が対応している場合に限りますが、
・台風や地震などの災害が原因の場合
・泥棒が侵入のために割ったケース
・故意ではない破損(子供がボールを当てたなど)
以上のようなケースでは、保険が適用される場合があります。
なお、天窓に多い熱割れや錆び割れは火災保険の対象外です。
台風などが原因の破損で火災保険が適用できる場合は、保険会社が修理業者を手配してくれる場合もあるため、まずは保険会社に連絡します。
天窓の修理は高額になるケースが多いため、火災保険が適用できるかしっかりとチェックしましょう。
購入した工務店や修理業者に連絡
火災保険が適用外の場合や、自分で業者に連絡する場合は、まずは天窓を設置した工務店や販売店に連絡しましょう。
天窓の工事は高所での特殊な作業になりますが、設置した業者は作業に慣れており、天窓の仕様にも精通しています。
なお、最盛期には10社ほどあった日本の天窓メーカーですが、現在は2社しかありません。
このため、設置してから年数が経っている天窓の場合は、販売した業者が対応してくれないケースがあります。
その場合は、自分で修理してくれる業者を見つける必要があります。
天窓のガラス交換は、ガラスの修理業者のほか、屋根の修理業者が受け付けている場合もあります。
天窓のガラス交換作業の流れ
業者に天窓のガラス交換を依頼した場合の作業の流れは、以下のようになります。
1.業者に連絡して現地を確認してもらう日時を調整
2.業者に現場を直接見てもらい、正確な見積りを出してもらう
3.見積り内容を検討。場合によっては複数の業者の見積りを比較
4.業者を決定してメーカーにガラスを注文、工事日時の調整
5.ガラス交換作業後、現場を確認して料金支払い
多くの場合、天窓のガラスには断熱性の高いペアガラスや強化ガラスが使われています。
これらの多くはオーダーメイド品であり、メーカーにガラスを注文する必要があります。
また、メーカー製の天窓の場合、雨漏りの危険性を考慮してガラスだけの交換ではなく、交換用ユニットと呼ばれる上枠ごと交換する場合があります。
この場合も、メーカーからユニットが届くまでに時間が必要です。
一般的なガラスに交換する場合は別ですが、天窓のガラスは即日の修理とはいかず、ガラスの到着までに日数がかかるケースが多いでしょう。
ガラスに穴がある場合は、依頼する業者に頼めばシートなどで応急処置してくれます。
天窓のガラス交換を自分で行うことは可能?
近年DIYが流行しており、窓ガラスの交換を自分で行いたいと考える人も増えています。
しかし、天窓の修理を自分で行うのは避けた方がよいでしょう。
天窓のガラス交換は屋根の上で行う必要があり、とても危険です。
業者が行う場合でも、安全対策を万全にした上で複数人が作業を行います。
天窓のガラス交換は、専門業者に依頼することをおすすめします。
業者に天窓のガラス交換を依頼した場合の費用は?
天窓の修理を業者に依頼した場合の費用は、場合によって大きく異なります。
・交換するガラスの種類
・天窓の大きさ
・工事のしやすさ(屋根に登る必要性や足場の必要性など)
・天窓のタイプ(可動式・FIX窓)
以上のような要因によって、修理費用に大きな差がでるのが実情です。
正確な費用が知りたい場合は、業者に修理現場を直接見てもらった上で、見積りを出してもらう必要があります。
天窓のガラス交換費用の例
参考までに、天窓のガラス交換を業者に依頼した場合の費用例をご紹介します。
・天窓(YKK AP ペアガラス)、50cm×150cmの交換:88,000円
・格子付き天窓を透明網入りガラスへ交換(ガラス4枚):約80,000円
・天窓割れ替え、交換用ユニットによる上枠の交換:93,000円
以上のような事例が報告されています。
これらは天井に登って複数人で作業した場合の費用例です。
室内からサッシの取り外しやガラス交換が行える場合は、これよりも費用が安くなります。
通常の引き違い窓の交換は1-3万円程度が目安であり、それに比べると天窓は高額な費用がかかります。
天窓のガラス交換費用の内訳
天窓のガラス交換には、以下のような費用が含まれています。
・新しいガラスなどの材料費
・技術料などの工賃
・特殊工事費(高所での作業・足場の費用など)
・ガラス輸送費(ガラスをメーカーに注文する場合)
・出張費(遠方から業者に来てもらう場合)
・廃材処理費(割れたガラスの処分料。無料の場合あり)
・駐車料金(見積り時・施工時に駐車場を利用した場合)
・消費税
天窓の修理は高所での複数人の作業になるケースが多く、多くの人件費や特殊工事費がかかります。
また、天窓は割れると大変危険なため強化ガラスが使用されているケースが多く、断熱性能の高いガラスの利用も推奨されています。
そのため、ガラス自体の費用も高額です。
修理業者を選ぶ際には、こうした多くの費用がかかることを頭に入れて、全ての費用を含めたトータルの値段で比較することが大切です。
天窓のガラス交換時間はどれくらい?
天窓の修理時間は、天窓の大きさや工事のしやすさ、コーキング処理が必要かどうかなど、多くの要因によって変わります。
通常の窓ガラス交換は、ガラス1枚につき30分から1時間程度が目安とされています。
天窓の場合は、1時間以上かかる場合がほとんどです。
天窓の施工事例をみても、数時間以上かかるケースが珍しくありません。
天窓のガラス交換は、時間の余裕をもって依頼しましょう。
気になる場合は、見積りの段階で大まかな作業時間を業者に聞いてみるとよいでしょう。
天窓自体の修理が必要なケースもある
ガラスの破損時に天窓のサッシの不具合や雨漏りが見つかるケースや、老朽化によって天窓自体の交換を勧められるケースがあります。
天窓の修理方法と費用の大まかな相場は、以下のようになっています。
・窓枠周辺のコーキング補修:3.5-4.5万円
・天窓周辺の清掃:3.5万円以上
・防水シートの交換:6万円以上
・天窓自体を新しい窓に交換:25万円以上
・天窓を撤去して屋根を設置:20万円以上
天窓は防水処理をしっかりと行う必要があるため、作業の専門性が高く、補修費用も比較的高額です。
天窓自体の交換を行う場合は屋根を含めた大規模な工事になり、さらに費用がかかります。
業者に修理を依頼する場合の注意点
天窓のガラス交換などを業者に依頼する場合には、正式な依頼前に見積りをしっかりと確認することが大切です。
業者に直接現場を見てもらい、正確な見積りを出してもらいましょう。
その上で、見積り以上の費用がかからないことを念のため確認しておきます。
費用が高すぎると感じた場合は、ほかの業者にも見積りを依頼しましょう。
修理費用の相場が分かりますし、価格や工事内容の比較ができます。
最初から複数の業者に見積りを依頼するのもおすすめです。
見積りを依頼する場合には、なるべく「見積り無料」の業者を利用しましょう。
見積り無料であれば、見積りの段階で断っても費用は一切発生しません。
また、業者の中には、ガラスの交換で済む状況で天窓自体の交換などの大掛かりな工事を勧めてくるところもあります。
ひとつの業者の意見をうのみにせず、複数の業者の見積りや工事内容を確認することで、余計な費用を支払うリスクを避けることができます。
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まとめ
天窓は建物の屋根部分に設置された窓で、主に採光目的で利用されます。
天窓は衝撃を受ける機会の少ない窓ですが、熱割れや錆び割れなどで割れるケースが珍しくありません。
天窓のガラス交換は、複数人による高所での作業になり、ガラスも高価なものが使われる場合が多いため、費用が比較的高額になります。
業者に修理を依頼する場合には、正式な依頼前に見積りを確認することが大切です。
できれば複数の業者に見積りを依頼して、価格や工事内容をよく比較しましょう。
しっかりと見積りを確認して、適正な価格で修理してくれる優良な業者を選ぶことをおすすめします。