窓ガラスの特徴

ペア(複層)ガラスの効果とは?どういうメリットがあるの?

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「ペア(複層)ガラスはいいよ!」

「ペアガラスはおすすめ!」

といった宣伝文句をよく耳にするものの、実際にはどんな効果があるのか、どんなメリットがあるのかよくわからないという人はとても多いものです。

ペアガラスについて全く理解していないのに、言われるままに交換して後で後悔…といったことが起こらないようにするために、今回はペアガラスの効果やメリットについて解説していきます。

ペアガラスの仕組み

ペアガラスは、「複層ガラス」と呼ばれることからもわかるように、複数枚(2枚)のガラスを組み合わせて作られています。
こうして2枚の板ガラスの間に空気の層を作ることで断熱性・遮熱性を高めています。

中央の空気層がポイント

ペアガラスの中央に作られる空気層には、単なる空気が入っているわけではありません。
「乾燥させた空気」が注入されています。
また、一部の商品では空気層に「真空」を採用するなどしています。
これは、熱を伝えにくくするためと、空気中にある水分による結露を防ぐための技術であり、ペアガラスにとってもっとも重要とされるポイントです。

遮熱?断熱?何が違うの?

ペアガラスではよく「遮熱」「断熱」といった言葉が用いられます。
ですが、その違いはよくわからない…という場面も少なくありません。

ペアガラスで言う「遮熱」性とは

室外から照りつける太陽光による熱エネルギー(ふく射熱)を反射させ、室内の温度を上昇させないようにします。同時に、室内側の冷房や暖房による熱を室外へ逃がしにくくなっています。
「外からの熱は受け付けない!室内の温度も保てる!」といったイメージで、どちらかというと夏向きです。

ペアガラスで言う「断熱」性とは

室外から照りつける太陽光による熱エネルギー(ふく射熱)は一定量取り入れたのち、その熱を外へ逃がしにくくなっています。
「外からの暖かい熱は受け入れる!そして室内の熱は外に出さない!」といったイメージで、どちらかというと冬向きです。

遮熱と断熱の違いはわかりにくいですが、室内側の温度の保持効果としてはそれほど大きな違いがありません。窓ガラスによって多くの熱をはじき返すのか、必要な分の熱は受け入れるのか…といった部分の違いと考えても差し支えないでしょう。

ペアガラスの効果とメリット・デメリット

ペアガラスによって得られる効果には、いくつかのものがあります。

メリット

保温・保冷効果

2枚のガラスの間にある空気層または真空層によって、室内に外気が入り込むのを効率的に防ぎます。それによって、室内を冬は暖かく・夏は涼しく保つことが可能になります。

節電効果

通常の窓ガラスは、暖房や冷房で調節した室内の熱が逃げていきやすくできています。そのため、せっかく暖めた空気・涼しくした空気がいつの間にか外へ出て行ってしまい、室内の温度は安定しません。結果、長時間にわたって暖房や冷房を使い続けることとなり、光熱費の無駄につながっています。

しかし、これをペアガラスにすることで無駄な熱の放出が防げ、節電に大きな効果を発揮します。

結露が激減

2枚のガラスの間にある空気層または真空層のおかげで室外の熱が室内に伝わりにくく、それによって結露の発生が大きく減らせます。
結露は、ガラスの外側と内側の温度差が大きくなると、その周辺にある空気中の水分が水となって現れる現象です。暑い日に冷たい水をグラスに注ぐとすぐに結露が発生する現象は、誰もが経験済みでしょう。それと同じです。

しかしペアガラスは、ガラスとガラスの間に乾燥した空気の層・真空層が存在することで、熱が伝わらないため、ガラス面の結露が発生しにくくなっているのです。

デメリット

結露防止は完全ではない

ペアガラスには、結露を激減させる効果がありますが、これはガラス面に関してです。たとえばアルミなどガラスの周囲にあるサッシ部分の素材によっては、結露を防ぐことが困難になるケースもあり、ひどいケースでは逆効果といった報告もされています。

これを回避するには、サッシごと樹脂製のものに交換する必要があるため、費用がかかることになります。

設置場所を間違うと効果が得られない

遮熱と断熱の違いを理解したうえで設置場所を選ばなければ、期待した効果が得られない場合があります。
例えば北側のあまり陽が当たらない部屋に遮熱タイプを設置してしまうと、冬はとても寒くなる…などです。

築年数の古い家はガラス交換のみでは効果がない場合も

築年数の古い家では、窓枠下などから外気が入り込むケースも多いため、窓ガラスの交換だけでは十分な効果が得られないこともあります。

さいごに

ペアガラスによって得られる効果は、室内の温度上昇を防ぐ・室内の温度を一定に保つ・結露を減らすなど窓周辺の悩みを解決できるものばかりです。また、節電効果などお財布にも優しく、嬉しい効果も上乗せされており、ペアガラスへの期待は高まる一方です。

しかしその反面、費用がかかるケースや思ったような効果が得られないケースも存在しており、ペアガラスへの交換は慎重に検討する必要があります。

関連記事になります。合わせてご覧ください。

参照:ペア(複層)ガラスの交換費用はいくら?価格や交換方法は?

参照:ペア(複層)ガラスにフィルムって必要?貼り方のコツはある?

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